[アニメアイ]

掲載内容 レビューと考察
88

今月の名場面 1位

100話
「勝者の条件」

カルロのディオスパーダが正々堂々と勝利をつかんだシーン。

WGPクライマックスの100話です! あのカルロがついにバトルを最後まで封印しきった…! まさにレツゴーのテーマここにあり!のシーンではないでしょうか。

88

今月の名場面 2位

100話
「勝者の条件」

「ぼくが…負ける?」 ミハエルが3位に転落して呆然とするシーン。

ミハエルファンにはショッキングだったろうシーン。私もまさかここでミハエルが負けるとは思ってもいなかったので、驚きました。

3つのファイナルレース中、最もドラマチックな展開を見せ、ミハエルとカルロに本当の決着をつけさせた100話。100話こそがWGPの真のクライマックスだったと証明するかのようなダントツの1・2位独占です。

88

今月の名場面 3位

102話
「栄光のゴールをめざして」

ビクトリーズが優勝したシーン。

この月はレツゴー最終回だったということで、レツゴーが1・2・3位を独占するという大快挙になりました。

[付録]

TRFビクトリーズ優勝記念BOOK VICTORY!!
(A5版:全52頁の冊子)

「周囲を気にせず、嫌なことがあってもすぐ忘れてしまえるくらい、ひとつのこと、好きなことに熱中できるっていいよね」というようなことが言いたかったんです(後略)

おもちゃのミニ四駆をベースにしていた前期シリーズに対して、WGP編は完全にF1みたいなサーキットマシンの雰囲気でやりましょうと、最初から決めて作っていました。それはもう、第1シリーズの時と決定的に変えたつもりです。

~アニメディア1998年3月号付録 24頁
加戸監督のインタビューより引用 ~

カルロは「トップにならなきゃ意味がない」と思ってここまで来たやつなんですけど、「トップじゃなくても、最後まで走らなければいけないんだ」というふうに変わった。

(前略)目標とかがはっきりしてくると、どうしても周りが見えなくなってしまうもの。天才だったはずのミハエルもそこに陥ってしまったんです。

~アニメディア1998年3月号付録 25頁
加戸監督のインタビューより引用 ~

< 掲載内容 >

  • WGP参加チームガイド(カラー紹介)おすすめ!
  • スタッフリフト一覧
  • キャスト一覧
  • WGPレーサー名鑑(設定資料集)
  • GPマシンカタログ
  • TRFビクトリーズサポーター(設定資料集)
  • 加戸監督インタビュー「ビクトリーズは走り続ける」
    「WGPおもしろこぼれ話」
  • ゲームガイド
  • CDガイド
  • ビデオガイド
  • TRFビクトリーズオールレースガイド
    ・サブタイトルリスト
    ・52~102話までのストーリーガイド
  • ファイナルステージハイライト(カラー紹介)おすすめ!
  • 烈&豪WGP日記(カラー紹介)おすすめ!
  • WGPスナップコレクション(カラー紹介)おすすめ!


★レビューと考察★


出ました! アニメディアでもついにレツゴーの超特集が! ファンの熱い声が、声援が、とうとうアニメディアを動かしました。本誌での特集ではなかったですが、その代わり52頁も使ってのレツゴーオンリー付録です!! その内容の厚さ、ボリューム、情報量、ファンならぜひとも入手したい垂涎ものアイテムでしょう!

まずはのっけからカラーでバンバン紹介されるWGPレーサー達。トップバッターは烈で、以下豪、リョウ、J、藤吉、NAアストロレンジャーズと続き、クールカリビアンズまで全10チームを網羅。今までどこを探しても見ることの出来なかったTV放映シーンやカットがこれでもか、これでもかと出てきます。設定資料集もアニメージュやWGPガイドにないものまであり、これも涙もの。ファイナルステージハイライトもお宝もの。各話から烈と豪の日常を1~2枚ずつ選んで全55枚のカラーカットでつづる烈&豪WGP日記は永久保存版。意外なシーンばかり集めたスナップコレクションも素晴らしい。ああっ、これはもう、とてもじゃないけど書ききれませんですうぅ~! やってくれましたね、さすがはアニメディアだっ!!

しかし。問題はここからです…。加戸監督のインタビューが3頁を費やしてたっぷり載っていたので期待して読んだのですが…。

【加戸監督のインタビューについて】
加戸監督のインタビューを読んで感じたことは、完全に「豪視点」で語られている、ということです。周囲を気にせず(中略)好きなことに熱中できる…この下りは豪のことを表していると思われます。インタビューの中から浮かび上がってくるWGPのテーマは「目標を持たせない」「楽しんで走ればそれでいい」ということ…。確かに豪は目標を持って走っていたとは思えなかった。その場その場ででたとこ勝負。チームのことなんか考えないで好きに走る…。このインタビューからは加戸監督の「自分ならではのもの」を作りたかったんだという思いが、かなり強く伝わってきます。その思いを凝縮したのがWGP豪なのかなという印象を受けました。WGP豪をさらに押し進めてより加戸監督の理想?に近づけたキャラが豪樹だったのではないかと思えます。

今回のインタビューだけを読む限りでは、WGPの主人公は豪で、豪の言動こそがWGPのテーマである、というふうに受け取れます。しかし、よく読んでみるとカルロに関しては豪のテーマとは少し違うことを語られています。「最後まで走らなければいけない」つまり「ゴール目指して走り続ける」ということですよね(追記:DVD特典のWGPガイド2007年版でも、ゴールまで走りきることでカルロに決着をつけさせた趣旨の発言をされているので、この解釈でいいようです)。また、1997年のアニメージュ4月号では「仲間」「友だち」を軸にして、自分が手をかけたり、大事にすれば、それにちゃんとマシンが応えてくれるというミニ四駆ならではの楽しさを伝える作品にしたい(61頁参照)と言われているんですよね。1998年のアニメージュ3月号では「主人公は変わらない」とも言われています。するといったいどういうことに??

「ゴール目指して走り続ける」はSGJC編から一貫して変わらない烈の走りのポリシーです(11話23話33話96話)。つまり102話でカルロは豪とミハエルのようにはならなかった代わりに烈の走りに帰結したとも受け取れる内容です。またアニメージュ4月号で加戸監督が語った「マシンは仲間で友だち」を100話で伝えたのは烈。そして100話他で自分が手をかけたり、大事にすれば、それにちゃんとマシンが応えてくれる(まさに「勝者の条件」に該当)を伝えたのも烈。こうやって見ると、烈も加戸監督がWGPで伝えたいことを託した主人公として機能していたと考えられます。ミニ四駆をサーキットマシンと言い切られたのは、SGJC編で烈を好きになった人間にはマシンの解釈にちょと難しいところもありましたが(^^;、WGPなりに烈くんの居場所も考えてくれていたのかなと思いました。

今回の1回分だけのインタビューで作品の全てが語られたと判断するのは早計。これまで集めてきた他のインタビュー・資料も全部つきあわせてみて総合的に判断しないと全体像は見えてこないと思います。それに自分の目に映ったレツゴーを加えて多角的な方面から分析・検証・考察を行ってみる。その結果出来上がったのがこの「星馬烈伝説」です。いわば私がこのサイトを作るきっかけの一つとなったインタビューでもあったのです。

【おまけ】
こぼれ話少々。いくつかの細かいファンの疑問に加戸監督が答えています。…が、よく読むとスタッフも細かい設定を煮詰めてから制作にかかっているのではないんだ(笑)ということが分かります。ここでJの学年が6年から5年に修正されてます。しかし加戸監督自身、自信なさげです(笑)。本当はどっちだっていいことなんですけどね。全体にアミノ監督より加戸監督の方が細かい設定を欲しがるようです(GPチップとか)。

なお、ファイナルステージで実際にロケハンを行ったということは、ここで語られてます。

インタビューの最後にMAXのことが少し出てきます。石原満氏の設定画が載ってるんですが、・・・・烈くん、何か雰囲気違うぞ(汗)。やはり烈くんは高見明男様でないと~。


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