レイって51話で自分でレイスティンガーの槍を外して豪との一騎打ちに望みますよね。そしてゴール後の展開から見てもレイが改心してバトルレースは辞めたと取れると思います。
でもWGPになって94話でJにシャークシステムプレゼントしちゃってます。ビデオ置いてないので断言できないんですけどあれってバトルパーツですよね?51話のあれはなんだったんだー、と思いました。カイとゲンはWGPではバトル辞めてるのに。これはアミノ監督から加戸監督への伝達ミスでしょうか?
レイの解釈って実はけっこう難しいですよね。キネマ旬報別冊の「1996~1997 アニメーション総決算大研究」にレイの解釈が載っており、なるほど~と思ったので、それをベースに私の考えを合わせたものを書いてみようと思います。
レイを解釈するにはまずゲンから始める必要があるみたいです。50話でゲンはバトルパーツを外して勝利した。これでバトルを止めたのかと思いきや、51話では再びバトルパーツを積んでいる。おいおい、50話は何だったんだよと突っ込みを入れたくなりますが、ここでのポイントは「バトルを止めること」ではなく、「自分の判断でマシンをセッティングすることに目覚めること」だと思うんです。
で、レイですが。
大神博士の言うとおりにマシンを走らせていたわけですが、大神研究所で自分でマシンを作る烈の姿を見たり、鉄心の言葉もあって微妙に心がぐらついていたところに、豪からの挑戦。それでついにレイは大神博士を捨てて豪と勝負する道を選ぶことにしたんですよね。それでZMCの針を引き抜いて、バトルパーツなしの豪のマシンと同じ条件にして真剣勝負に臨んだ。だが、皮肉にもパーツの一部がなくなったことでマシンバランスが崩れてしまい、コースアウトして壊れて負けてしまった・・・。
この時、レイは初めて「自分の判断で勝負して負ける」ということを経験したわけです。だからレイもこれからはこの悔しさを晴らすために、「自分の判断で勝つ」ことをしたくなったと思います。ただ、勝負のためにどういう方法を選ぶかは子どもの自由。負けたのはバトルパーツを外したせいだから自分はバトルパーツを積む道を選ぶ、とレイが考えてもそれはしかたがない。子どもたちよ、大いに迷え、迷うことの積み重ねで本当の自分の道を探しあてていきなさい、と。大切なのは「自分で判断して走る」ことなのだから。
94話のレイはそういうことだと思うので、監督間の伝達ミスではないと思います。
カイとゲンがバトルをやめている(ゲンはそういうシーンが描かれているわけではないが、カイを誘っているのでやめていると解釈していいと思う)のは彼らがそうしたいと思ったから。Jにシャークシステムを渡したのは自分とは反対の道を選んだカイへの挑戦だったのかもとも受け取れますよね。
以前にyuuさんが仰ったレイ君&シャーク
システムについて、私も少々考えてみました。
私は、マシンを傷つけるバトルセッティング=悪
と考え、レイ君は一度残虐セッティングから
足を洗おうとしたものの、再び邪の道に染まって
しまったと解釈した上で考察してみます。
大神博士の下でバトル仕様のマシンを使っていた
経歴のある人は(プロトセイバー戦隊を除き)
レイ君の他、ゲン君、カイ君、J君がいますが、
彼らの中でレイ君だけに無いものがあります。
いえ、無いもの、というより、得る事が
出来なかったもの、というべきでしょうか。
それは、友達、仲間です。
J君は豪君、烈君たちと友達になり、
ゲン君はスペインチームに所属、
カイ君に至っては、コーチの立場で、その上
チームメンバーが全員女性という破格の待遇。
そんな中、レイ君だけが友達を得られず、
孤独でした。
自分以外のマシンに対して「競い合うライバル」
ではなく、「潰すべき仇敵」という捉え方を
変えられなかった、変えてくれる存在が
無かったがゆえ、再び残虐セッティングに
なってしまった。
と、いう具合に考えてみましたが、如何でしょう。
決して管理人さんの見解に異を唱えるつもりは
ありませんが、私はレイ君だけがずっと
一人ぼっちだったことに注目してみました。
確かに51話で壊れたレイスティンガーを手にとるレイの表情からは、自分のマシンが壊れる悲しみを知って破壊行為の空しさを悟ったのではないかとも受け取れますものね。ならばレイがいったんはバトルをやめたと解釈するのも筋が通っていると思います。では何故再びバトルの道へ行ったかですが…。
例えば、カイはリョウのネオトライダガーに負けてからはネオトライダガー打倒に固執していましたが、それは最初は大神博士に自分を認めさせたいという気持ちからだったと思います。しかし何回も繰り返しリョウと勝負しているうちに、勝負する楽しみそれ自体に少しずつ気が付いていったのではないかと思われます。カイはリョウという「競い合うライバル」を見つけたわけですね。それが下敷きとなり、WGPのカイになっていったと思われます。
ゲンはスペインへ行く前に、51話でカイに「ぼくたちも自分でマシンを作りませんか」と誘われていますよね。この時点でゲンは大神博士から離れたところでカイと「友だち」「仲間」になれたと思うので、この後は自分の走りを追及する方向へ行き(自分でマシンを調整して走らせる楽しみに目覚めたらバトルなんてバカバカしくてもうやっていられないでしょう)、それがスペインチームに入る土台を作っていったのではとも思われます。
で、レイですが。カイはレイは誘わなかったのだろうか…。誘ったけどレイが素直に反応できなくて、結局カイやゲンとは別れて孤独なまま進むことになったとも考えられますよね。
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94話のレイ・カイ・Jに関しては、以前アニメディアで元大神博士グループという視点から鋭い考察をしていた意見を見たことがあります。あの時レイが本当にやりたかったのはバトルマシン(カイとは正反対のやり方)でカイのレースを台無しにすることだったと思われるので、カイに対する確執があったと考えるのもうなずけるような気がします。
私も皆さんの<レイの考察>に参加します(笑)私も確かに、レイは最後まで本当の友情に触れることが出来なかったと思います。だから、あれから一人で色々なことを考えてやっていった結果が→シャークシステムだったのだと。仲間というものが得られなかった=やっぱり頼れるものは自分自身。ちょっとキツイ言い方をすれば、レイは自分以外信じられなくなってしまったのではないでしょうか。大神にいた頃から、人一倍プライドが高かったレイ・・・SGJPで敗北感を味わったことにより、そのプライドが傷つき・・・そしてあの口紅が取れた?最後のあの表情です(><; あの時、レイは何を信じていいか・・・もしくは自分自身まで信じられなくなってしまったのはないでしょうか。WGPが開催されているあの間、レイは一人でずっと考えていた。自分は何がしたかったのか、これから何をしたいのか・・・それを教えてくれる仲間もいないし、でもレイはよく頑張ったと思います^^あの状態から、道は邪道でもよく立ち上がってこれたと思います^^私はそんなレイを褒めてあげたい「頑張ったね」って、バトルレースはNGですけど、頑張ってきたレイは認めてあげたいです^^
レイの考察に参加して下さってありがとうございます!
レイのプライド…なるほどと思いました。確かにレイはプライド高そうです。だとしたらバトルの空しさに目覚めたとしても、カイからの誘いを(カイがゲンを誘った後レイにも声もかけたと仮定して)素直に受けることはできなかったでしょうね。Jにバトルパーツを渡したのもレイの迷いを表していたのかもしれません。でも信じられる何かを自分で探せるようになったのは一歩前進だと思います。邪道でもバトルでも何でもいい、それが本当に競い合える相手、ライバルと呼べる相手に巡り合えるきっかけになればいい。出会えたら後は彼らとの戦いがレイを導いてくれるでしょう。カルロのように。大切なのは勝つことも負けることも自分の力で味わうことなのだから。
…って結局yuuさんにレスしたのと同じような結論になってしまった気が(^^;。