今週のレース

大神研究所地獄谷コース レース途中で話が終ったため、不明

あらすじ

公園で大神博士の市販マシン、プロトセイバーJBを見つめる烈。そこへ鉄心が現れ、大神研究所へ烈を連れていく。鉄心は烈の心境を見通していたのだ。驚いたのは豪。兄貴が裏切ったと思い込み、烈に勝負を申し込む。大神研究所で作った新マシンで応える烈。だがそれはバトルマシンではなかった。烈は大神博士の速さの秘密を知りたかっただけなのだ。そして空力を徹底的に追求した「烈」の新マシン、ハリケーンソニックがここに誕生する。


私はこの回で溶けました…(笑)。

ああっ、烈ちゃん、最高だーっ!! そりゃあもう、なんと言っても…

平然と味方を裏切り敵の研究所で自分のマシンを作る主人公(うあぁ)。

長年アニメを見てきたけれど、こんなことやらかしてくれたのはこの子が初めてだ…。前回あれだけリアルな切なさで私を震わせておいて、1週間後にはコレかい! 本当にもうきみって子はあぁ…。もちろん、本当に裏切っていたのではないが、リアクションがインパクトありすぎ…。高見明男氏の美しい作画とあいまって、ゾクゾクくるような烈くんがもおおぉ脳天を直撃しまくる~。

今でも忘れられないのが、烈くんが大神博士に言った一言。「マグナムに勝ちたい!」 本気だった烈くん。そうだ、烈、きみはミニ四レーサーだ! 今こそミニ四レーサーとしての本分を取り戻し、レーサーとしてマグナムに全力で立ち向かえ! それこそがきみの本当の独り立ちに、ひいては豪を抜き返すことにつながるのだから。

バンガードソニックを自分で削る烈。大好きなシーンです。豪のVプロジェクトに比べると地味だけど、これこそが真のミニ四駆。ミニ四レーサーならボディは自分の手で加工せよ。それが楽しいんだ! レツゴーキャラ数あれど、ここまで自分でボディ改造したのは烈くんだけでは。真のミニ四レーサーだねぇ、星馬烈。惚れ直し。ハリケーンソニック誕生。ゼロから新マシンを作るのではなく、今あるソニックに足りない力を補完して、自分の手で旧マシンを別のマシンに作り変える。つまり「進化」。これが烈くんの道。

おお、豪が兄貴の心配をしております。烈もそれは気付いてる。でももう烈くんは動じない。これは11話との対比かな。兄貴が妙に静かなので逆に豪の方があせる(笑)。何があったんだ? すっかり勘違いしちゃった豪と勝負。でもギリギリまで何も言わずにじらす烈(笑)。スタートの時、思いつめた表情の豪を横目で見て「ふっ…」と笑顔。究極の美しさだ、烈…。私はここで溶けてしまいました…。

走り出してからも言うてくれるわ、「マグナムを壊すのはソニックだからね、勝手にリタイアされたら困るのさ!」 うあああぁ~。演技派…。余裕が戻ってきた証拠ですね。この後ついにこらえきれなくなって笑い出し、やっと真相の説明に。私もドキドキさせられたが、豪はもっとだったろーな。この回の烈くんには息子も感嘆の声。「烈って頭いいよな!大神博士を利用しちゃうんだものな!」 そりゃあもう、痛快の極みでございます! かっこいいのなんのって…。やっぱり烈ちゃんはこうでなきゃ。雨上がりの中、併走するソニックとマグナム。このところ少し辛かった烈くんだけど、すっかり元通りになって私も嬉しい。

しかしこの回が伝えているのは烈くんの魅力だけではない。前回やっとご帰還の土屋博士。一緒に帰ってきた鉄心だが、誰も気付かなかった烈の本心をただ1人見抜いていた。冒頭の冗談はおいといて(あんなことするから…^^;)、烈にさりげなく手を貸す。鉄心は言う。「こいつはわしの弟子じゃ。遠慮せんでいいぞ」 鉄心から見れば土屋も大神も大切な愛弟子。

大神研究所製のハリケ-ンソニック。それはもはや土屋のマシンではない。かといって大神のマシンでもない。正真正銘「烈」のマシン。それは敵も味方も正義も悪も1つに融合してしまった奇跡のマシン。烈は自分で意識しないで土屋博士も大神博士も乗り越え、かつ結んでしまったのだ。烈くんのソニックへの一途な思いが大人の対立の構図を無意味化してしまった。なんという奇跡…。烈くん、あなたには心底負けました…。完敗です。こうなったら、もうどこまでもついていきます! あなたのソニックとミニ四駆へかける熱い思いと情熱、しっかりと見届けさせてもらいました。そう言えばオープニングのソニックと大神マシンたちのシーンはこの回を暗示していたのだろうか?

大神博士と土屋博士の行動に逆転化現象が起きているのも面白い。子どもの自主性を尊重するはずの土屋博士が、豪のサイクロンマグナムにちょっかいを出したがる。いちいち水道管を破裂させたり、土屋博士をおちょくったりして手を出させないように気遣う鉄心先生も大変だ(笑)。大神博士は「公衆の面前で恥をかかせてくれた土屋のガキ(33話)」が自分に下ったと思い、その嬉しさから烈の好きなようにさせてしまう。この回の大神博士の行動は土屋博士そのものだ。何だか一挙に人の好いおじ様になってしまいましたわねえ、大神博士。ご自分では気付かないようですけど、あなたは既に負けている…。

烈くん、あなたも自分の翼を見つけたね。ウィングカー、ハリケーンソニック。自分で作り出したその翼でどこまでも飛んでいこう。きっとその先にあなたの「ゴール」が待っている。

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