[キャラクターデザイナーの肖像 高見明男]
-78~81頁-
「レッツ&ゴー!!」は、僕の持ち味が十分に出せた作品。
出会えてラッキーでした。
マニア受けの作品ばかりじゃなくて、子ども受けする作品もやろうということで、決まったのが『レッツ&ゴー!!』。最初は漫画の存在も知らなかったんです。だから、これはラッキーな出会いでしたね、僕にとってもみんなにとっても。
キャラはシルエットだけで誰だか分かるくらいシンプルなのが一番だと思います。そして物語の内容も、子どもがすんなり入っていける世界。僕はそういうアニメが好きなんです。
~アニメージュvol.248 80頁(上)81頁(下) 高見明男さんの談話より引用 ~
< 掲載内容 >
|
私にとっては狂喜乱舞(笑)の大特集。思えばレツゴーが始まって以来3年間…待ちに待ってようやく起きた奇跡のような特集でした。
インタビューの内容は高見さんのアニメーターとしての歴史からレツゴーに関わっていくまで、そしてこれからの夢など。高見さんにとってレツゴーは好みにあった作品だったようです。リアルタッチに慣れている人には描きにくい作品だったようですが、デフォルメの得意な高見さんにはすごく描きやすかったそうです。ちなみにお気に入りキャラは豪なのだとか。あのトラブルメーカーぶりがいいんだそうです。
読んでいて、いいなあと思ったのは「シルエットだけで誰だか分かるキャラ」という下り。レツゴのキャラデザインの持つ明快さ、分かりやすさ、シンプルさは子ども向けアニメにとって必要不可欠なもの。キッズ向けキャラデザインとしては近年ないヒット作だと思います。原作者こしたてつひろ氏の線を生かしつつ、高見氏ならではの線と魅力が加味されたアニメレツゴキャラたちの素晴らしさ。また、それを支える絵師としての基礎画力の確かさにも唸らされます。アニメーターの底力を思い知らされる絵です。
インタビューの下段に載せられた高見氏のラフ原画はファン垂涎もの。高見烈様~!! 全体にすごいボリュームと情報量なので、ファンなら是非とも入手して全文を読みたいものです。
[付録:AMお宝イラストブック]
この20年間、アニメージュ誌上で使用された描き下ろしイラスト50点が集められて全28頁の別冊付録になりました。その中に1998年3月号で使われた高見氏の描き下ろしイラストが収録されています。画面はかなり小さくなっていますが、本誌で使われた時とは違い、字やカットがイラストの上に乗っていないので全体が見やすいです。付録ゆえ後からの入手は…かなり難しいだろうと思われますが。