今週のレース(赤字が勝利チーム)

決勝進出
TRFビクトリーズ
4位決定戦 1位 TRFビクトリーズ
2位 シルバーフォックス
3位 小四駆走行団光蠍

あらすじ

烈の新マシン、バスターソニック誕生。そして決勝進出をかけて、同ポイントの日本のTRFビクトリーズ、ロシアのシルバーフォックス、中国の小四駆走行団光蠍の3チームで争う4位決定戦が開始された。抜群のチームワークが武器のロシアと中国。この2チームに対抗するためにはビクトリーズならではの走りをするしかない! 今こそ1つに結集したビクトリーズが自分たちの走りで勝負をかける! 決勝への切符を手にするのはどこのチームか!


バスターソニック。マグナムのいいところも積極的に取り入れた(まーた烈&豪のアイデア合体やってるよ、烈ちゃん…いつものことですけど^^;)、安定性とスピードを両立させた烈くんの新マシン。崖から落ちて大破したハリケーンの生まれ変わりだ。烈くんの新しい翼。バスターは「破壊」を、ボディに描かれた鳥の絵は不死鳥、すなわち「再生」を意味する。これは烈くんが「破壊」と「再生」を繰り返しながら成長していくキャラだということを象徴していると思われます。

93話でも少し触れましたが、マシンの変わり方にキャラクターの特質が表現されているんですね。17話を思い出してみて下さい。烈と豪でVマシンの受け入れ方が違いましたね? 烈は自分から決心してVソニックを受け入れた。烈くんは自ら決意して自ら変わる(曲がる)ことができる。ああ見えて実は意外に柔軟性に富んだ人間なんです。なんたってコーナリングが得意ですから。一方、豪は自分では決意できなくて、父親に説得してもらって受け入れられるようになる。豪は自分からは曲がれないんですね。一直線カッ飛び人間だから。人に向きを変えてもらわないと。

この傾向はサイクロンマグナムの時に、更にはっきりしてきます。レイがVマグナムを壊す役を、Jがサイクロン作りを手伝う役を担う。豪の変わり目(成長)には誰かの手伝いが必要なんですね。ビートマグナムの時も同じ。ロッソストラーダ(カルロ1人ではない)が壊す役を、ビクトリーズが作る役を担う。サイクロンは壊したのも作った(手伝った)のも1人だったのに対して、ビートの時は壊すのも作るのもチーム(集団)なのに注目。これは豪が仲間に溶け込んだこと、すなわち「チームの一員として走れるようになった」ことを表していると思えます。

一方、烈はどこも壊れていないバンガードソニックを自らの手で削り(すなわち自らの破壊)、別のマシンに作り変えた(つまり新しい自分へと再生)。烈は自分で自分を作り変える人間なのです。自分で気付いて成長していく。烈を変えられるのは烈だけ。だから烈のマシンは烈以外の人間に壊すことは出来ないのです。ハリケーンもバスターも烈が1人で作ったマシンだが、バスターには「仲間の手伝い」が入っているところが少し違う。これは烈くんが仲間の信頼と支持を勝ち得て「共に信頼し合える真のリーダー」へと成長した証。

さあ、烈ちゃんも完全復活! 決勝戦目指してまっしぐらだ! WGPハイライトで鉄心の「4位決定戦大予想」を見るビクトリーズの面々。が、鉄心は「ビクトリーズは論外じゃ」などと言う。これにプレッシャーを感じたり憤慨したりするメンバーたち。シルバーフォックスと光蠍はチームワークが武器のチーム。「今のままではビクトリーズは駄目じゃ」 ここで真剣に考え込んでいる烈の顔にカメラが迫る。皆は気付いていないようだが…実は鉄心はビクトリーズにヒントを送っていたのだ。「チームランではあの2チームに対抗できぬ。他の方法で戦え」と―――。

ここでシーンは光蠍とシルバーフォックスへ。大三元監督とユーリの台詞に注目。「自分たちを信じて力を出し切れば結果は必ずついてくる」「あとは僕たちの最大の武器、チームワークを信じて戦うだけだ」…この時、おそらく烈も「自分たちの信じる走り」を胸中に思い巡らしていたと思う。

しかし烈以外のメンバーはすっかり鉄心のうわべの言葉に踊らされているのだった…。今ごろ豪が音頭をとってチームランなんぞを指揮しているぞ。でもバラバラ。そんな中、1人、ソニックの調整に余念がない烈。「そっか、お前も早く走りたいみたいだな、ソニック…」 形は変わってもGPチップのおかげでソニックの心は生き続ける。最高の相棒だよね、ソニック! 一緒に走れるのが待ち遠しい…。

レースが開始されてもチームランにこだわってるビクトリーズの面々。ファイターの実況にあおられて、すっかりその気の豪は、ふだんなら嫌がるのに、自分から「オレが引っ張ってやる!」と率先してチームラン。一方、久しぶりに走れる興奮で一見チームのことなど頭にないような烈。でも烈くんがチームのことを忘れたりするはずがない! 烈の目は光蠍とシルバーフォックスを通り越し、その向うにあるチームをしっかりと見据えている。だから必ず勝つ! さっぱり通用しないチームランに焦りだすメンバー。「どうすんだよ、烈兄貴、何か作戦はないのか?」 でもかなりハイ気味の烈ちゃんは仲間をじらす。じらして、あおる。繰り返し「作戦はッ」と騒ぐ仲間に、

「作戦なんてないよ。ゴール目指して走るだけさ!」

ここで主題歌ーーッ!!(しかも歌入りーッ)

「いくぞ!バスターソニック!」 一気に1人飛び出す! 主題歌にのって走る、走る、走る! 仲間は呆然(笑)。でもッ、これが烈ちゃんの「作戦」だったのです! チームランの得意なチームに勝つためにはビクトリーズならではの個性を生かした走りで勝負するしかないッ! しかし仲間はチームランに気をとられている。ここで皆を自由に走らせるためには自分が飛び出して煽るしかないッ! そうすればきっと仲間も走り出す。ぼくは仲間を信じている! ぼくたちならきっと勝てる! いけーっ、ビクトリーズ! そう、それでこそ、ビクトリーズのリーダーだ! 個性豊かなビクトリーズにはミハエルやブレットとは違うタイプのリーダーが必要。ビクトリーズを走らせられるのは烈しかいないのだから!

「ああ、しょうがないでゲスなあ、リーダー自らがチームランニングを無視するなんて」「けどおかげでこっちも好きなだけカッ飛べるぜ」「そういうことだ」「ぼくたちも行くぞ、EVO.」「行くでゲス、スピンバイパー!」 皆が一丸となって烈の後に続く! 成り行きでリーダーになった烈が本物のリーダーになった時、ビクトリーズは本当に1つになる。走りはバラバラでも気持ちは1つ! 今こそ、本当に「TRFビクトリーズ」というチームがここに誕生した!

決勝進出おめでとう、ビクトリーズ! さあ、ロッソとアスレンとアイゼンが待ってるよ!

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