今週のレース(赤字が勝利チーム)

オーディンズ(9p)
VS
ビクトリーズ(?p)
ワインディングアイスバーンサーキット
ポイント制レース
1位(5p) ニエミネン(ホワイトナイト)
2位(4p) ワルデガルド(ホワイトナイト)
3位(3p) リョウ?
4位以下は不明

あらすじ

ファイターのWGPハイライトを見る烈。決勝ファイナルステージに進出できるのは上位4チーム。現時点でロッソストラーダとNAアストロレンジャーズの2チームが既に決勝進出を決めている。残り2チームにビクトリーズが入れるかどうかだが、現状は厳しい。3位のアイゼンヴォルフが上がってくるのは間違いない。ビクトリーズが4位に食い込むためには次の試合をどうしても勝たなければいけないからだ。プレッシャーをもろに感じてしまった烈は…。


烈くんがあまりにかわいそうで涙が出ます…。絵が山岡信一さんなのがせめてもの救い…。頑張ること自体はどこも悪くない。ただ、烈くんには焦ると自分を見失うというウイークポイントがある…。だからッ、ファイターっ、そんなに烈くんにプレッシャーかけちゃ駄目ですってば!! でもファイターには烈くんの性格なんて分からないものね…。

で、何故こんなことになったのかを順を追って検証してみたいと思います。直接の引き金はファイターのWGPハイライト。「(前略)今大会屈指のチームワークで19勝をマークしているNAアストロレンジャーズ。そのチームワークを支えているのは冷静沈着なリーダー、ブレット選手。彼の司令塔としての能力はピカ1だ。そして17勝で3位につけているドイツ、アイゼンヴォルフ。シリーズスタート時は苦戦していたが、リーダーのミハエルくん率いる1軍メンバーが来て以来、素晴らしい戦いぶりを見せている。(中略)天才レーサーミハエル選手がリーダーとしてチームを引っ張っている限り、チームは安泰だ。(後略)」 ここでぐっと険しくなる烈くんの表情。まずはここで煽られ、自分の気持ちがビクトリーズよりミハエルとブレットのリーダー評価の方に傾いてしまう。「チームを走らせる」ことより「リーダーとして立派であらねば」という方向へ意識がすりかわってしまった。更にビクトリーズの厳しい現状を説明するファイターの放送で、いつもなら「勝ちたい」と思うところが「勝たなきゃ」にすりかわる。似てるけど、ちょっと違います。「勝ちたい」は結果にこだわらないけど、「勝たなきゃ」は人を追いつめる…。

追いつめられるとボルテージが上がってしまうのが烈くんの特徴…。こうなってしまったら、もう駄目です(泣)。誰の言うことも耳に入らなくなっちゃう。でも今までの経緯を考えれば、そうなっちゃう気持ちも分かるんですよね…。

…などと言っている場合ではない! すっかり舞い上がり状態になっちゃったおかげで、完全に自分を見失ってしまい、「烈」じゃなくて「ミハエルとブレットの混ぜこぜ人間」になっちゃった(つまり烈自身が44話のへっぽこソニック状態…)。だから豪を操縦できなくなる…。リョウは相変わらず抜けてるし、藤吉は烈に叱られて変なメカを搭載しだす。Jもボスに意見できるタイプじゃないっすから…。かくしてへっぽこ状態になったビクトリーズに追い討ちをかけたのが、対戦相手。ニエミネンのいるオーディンズ!? まずいっ、それはまずいですよーーっ(泣)。覚えていますか、60話。相手がニエミネンでは豪が勝負状態にならないわけがない! ああっ、あのおギャグな60話がこの回の複線になっていたとはーっ!! いつもの烈くんなら気付いて、豪への声かけの内容に気を配ったろうが、今の烈くんでは…。火に油を注ぐようなことを言うから豪のカッ飛びリタイアを招いてしまう。ファイターの実況も更に烈くんを追い込む。このままでは勝てない! ぼくがソニックで1位を取らなきゃ…。

ところでソニックですが。ソニック自体はへっぽこではなかったと思うのです。スタート時にソニックのタイヤがアップで映りますが、氷の路面に合わせてちゃんとチェーンをはいてます(55話参照)。ソニックが高速仕様になることはこれまでにもあったし、無理させたとしてもそれだけでコースアウトするとは考えにくい。やっぱり一番の原因は烈が烈でなくなっていたことだと思うのです。「何やってんだソニック!」ではソニックのGPチップが反応できない。だからコーナーを曲がりきれずにコースアウトし、崖へ――。

我に返る烈。落ちていくソニックを助けるために身をかえりみず崖から…

だけど、烈がおかしくなるだけで一気にへっぽこ状態になってしまったビクトリーズ。ビクトリーズはまだ本当には1つになっていなかったのか? 前回や前々回のまとまりは何だったんだ? それともビクトリーズにはまだ何か足りないものがあるのか? ビクトリーズを本当に1つにするもの。それは「カイ」でも「ミハエル」でも「ブレット」でもなく、それは…。それこそが「本当の答」だ。

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