原作/こしたてつひろ

脚本・監督/アミノテツロー、キャラクターデザイン・総作画監督/高見明男

製作/L&Gプロジェクト97
小学館・田宮模型・三井物産・テレビ東京・トミー・読売広告社・小学館プロダクション

アニメーション製作/XEBEC

共同配給/松竹・松竹富士

映画公開/1997年 夏

あらすじ ミニ四駆世界グランプリのロイヤルフェスティバルカップに突如乱入した謎のマシン、ガンブラスター。怪電波を発し暴走するこのマシンを止めようと、リオン、烈・豪とビクトリーズはガンブラスターを追う。ガンブラスターを破壊しようとする戦闘集団SPT、守ろうとする烈たちの攻防は地下道、巨大タワーを経てグランドアクアポリスへもつれこむ。果たしてガンブラスターは止められるのか…。

リオン/今井由香

星馬 烈/渕崎ゆり子、星馬 豪/池澤春菜

鷹羽リョウ/高乃 麗、三国藤吉/神代知枝、J/渡辺久美子、鷹羽二郎丸/大谷育江

土屋博士/江原正史、岡田鉄心/椎橋 重、クスコ博士/郷里大輔

ミニ四ファイター/森久保祥太郎

佐上ジュン/西村ちなみ、佐上タモツ/宇垣秀成、水沢彦佐/永野広一


私はこの映画で昇天しました…。

思えば1話にしてすでに烈くんに「はまり」(当時は自覚はなかったが)、44話と45話で「落ち」て「溶け」、この映画にてついに遥か天上の彼方へと旅立ってしまったのであった…。さようなら、今までの私…(笑)。

実を言うと、最初はそれほど期待はしていなかった。テレビのWGPが豪中心の展開になっていたので、烈くんの出番は少なかろうと思っていたのである。せめて絵だけでも期待しよう。作画監督は高見明男さんだし。ところがっっ!!

しょっぱなから出るわ、出るわ、烈くんが出るわ! もう怒涛の展開である。ガンブラスターに真っ先に出会う烈くん。アップになる烈くん。おお、烈くん1人だけ回りこみ描写してもらってるぞ! つっこみを入れる烈くん。1人だけ見事なまでに冷静な行動だ、烈くん。おおっ出た、烈くんの大お説教シーン!! 赤い煙にまかれて美しすぎるぞ、烈くん! 網の中の烈くん。発煙筒をたいて頭脳作戦で脱出する烈くん。くらくらくら…。はしごボケ烈くん。そして舞い上がるかもめ、画面に大写しになる烈とリオンの手が今あわさり離れ…もう駄目だ。何も見えない。「いけーっ、ソニックー!!」

…気がついたら映画は終っていた。えーと、だからどういうお話でしたっけ…?(大爆笑)

烈くんしか目に入らず、ストーリーがよく掴めなかったので、もう1回子どもらを連れて映画館へ行く。息子たちよ、いい母でよかったな(どこが)。2回目にしてようやくまともに映画を見ることが出来た私であった。この映画で烈くんに落ちた人は多いと思うが、すでに落ちきっていた者にとっては、もう落ちるどころの騒ぎではなかったのである。それほどまでに映画の烈くんは凄かった。ああ、烈くんだ!烈くんだ!烈くんだ~(何が言いたい…^^;)。私の惚れたアミノ烈くんの真骨頂がここにあった。

落ち着いてよく見れば、後の4人もちゃんと活躍していた(笑)。それぞれに見せ場がきちっとあり、一人一人の個性とキャラクターを生かしきった演出。ほとんど強引としか言いようのないストーリーをここまでちゃんと魅せるアミノ監督の手腕の凄さ。畳み掛ける展開の中、演出とはこういうことだっ! 話を仕掛けるとはこういうことだっ! ということを肌で感じさせてくれる映画、それが映画爆走兄弟レッツ&ゴー!!「暴走ミニ四駆大追跡」である。さあ、あなたも烈とリオン、マシンたちの熱い友情を心ゆくまで味わおう。

そしてこの映画にもマシンに託してもう1つのテーマ、「大人の都合に振り回されても、それを乗り越えていこうとする子どもの姿」が描かれている。クスコ博士はリオンの「親」だから、よりテーマが分かり易くなっている気がする。親が子のためによかれと思ってレールを敷いても、子どもたちは本当にそれを望んでいるのだろうか…。親ならではの見方かもしれないですが。


さてここで息子たちの感想も。私にとってこの映画は「うわあー、烈くんが大活躍だぁーっ、嬉しいぃ~っ!!」なのだが(笑)、本来のターゲットである子どもの目にはどう見えていたのだろうか。息子(兄)に聞いてみる。

「少しGPチップが違うだけで、ガンブラスターの走りが違う、それがすごいと思った」

メカ好きの兄にとっては、映画の主人公はガンブラスターだった。息子はガンブラスターの走りに心を奪われ、ガンブラスターと気持ちを一緒にし、映画の世界に入り込んでいった。弟にも聞いてみる。

「リオンがかっこいいぃー!」

弟にとって、映画の主人公はリオンだった。そう、かっこよかったね、リオン。あの登場のしかた! 冒頭でガンブラスターがアメリカチームを蹴散らした時、頭上から一声、「ガンブラスター!」 仰ぎ見た日輪の中から現れるリオン。文句無しにかっこいい。烈ファンの私でさえおおっ!と思った。弟はリオンに感情移入し、リオンとともに映画の世界に入っていった。この映画のおかげで弟はリョウファンからリオンファンに転んでしまった。

子どもたちにとってはこれが正解なのだと思う。息子らにとって映画の主人公は烈でもなければ豪でもなかった。リオンとガンブラスターだったのである。烈くんに目がくらんでいる親(笑)を尻目に、息子たちはちゃんと見るところを見ていた。親の私なんぞより子どもたちの方がはるかに冷静で賢かったのであった。私まで子どもらに乗り越えられていては世話ないですわ…。

それだけでなく烈くんやビクトリーズの視点から見てもちゃんと物語になっているところもさすが。ガンブラスターを追うことでバラバラなビクトリーズがいつの間にか1つになる、というところもちゃんと描いてくれてます。アクションだけでここまで表現できるという内容の濃さもみごと。


この映画の魅力はとても言葉では語れません…。文章でストーリーを書いてみても野暮というもの。「見るっきゃない!」としか言えないです。


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